登山道

  • 開催報告:登山道観察&3Dラボ体験in大雪山国立公園2026

    開催報告:登山道観察&3Dラボ体験in大雪山国立公園2026

    当研究室が主催した「登山道観察&3Dラボ体験in大雪山国立公園2026」が2026年8月9日(日)に開かれました。 後援:大雪山国立公園管理事務所 協賛:NPO法人 悠久の森 *当イベントは、北海道大学J-Peaks(2025~2026年度)によって助成された研究課題:「自然公園デジタルツインの構築と3D活用によるリジェネラティブ観光 (代表:早川裕一)」の教育·技術普及フェーズに関わる取り組みです。 山岳国立公園をはじめ自然公園における、登山道の土壌侵食問題の軽減とその持続可能な管理は喫緊の課題です。継続的に質の高い登山利用を提供すると同時に、登山道の荒廃を最小限に抑えるためには、科学的な根拠に基づいた登山道管理を推進することが不可欠です。近年の研究では、低空からの3次元マッピング手法(ドローンマッピング、pole-photogrammetry)が登山道の地形的特徴の高精細再現に使われてきました。この手法は、登山道上の侵食痕跡の早期発見、侵食パターンの解明、侵食要因の分析に有効であることが明らかになっています。 2020年ころから、スマホの3次元スキャンニングアプリが普及し始めて、スマホを使って取得した3次元データも登山道荒廃の解析に使えることが検証されました。スマホで登山道の3次元データを収集する手法を一般の登山者に普及することにより、利用者参加型登山道管理を推進し、利用と管理の好循環を促すことを考えられ、当研究室はこの登山道観察&3Dラボ体験のイベントを、大雪山国立公園において2025年、2026年にそれぞれ1回開催しました。 2026年8月9日のイベントには7人(日本人:3名、外国人:4名)が参加しました。全体の流れは以下の通りです。 イベント当日の様子⇩ Read More

  • 開催報告:オープンキャンパス2026

    開催報告:オープンキャンパス2026

    北海道大学環境科学院のオープンキャンパス(令和8年度)が2026年8月2日(日)に開かれました。 https://www.ees.hokudai.ac.jp/?p=10750 このうち、1日2回のラボツアーの一端を、我々環境地理の研究室が担当しました。今年は、研究室で開発中のVRランドスライド体験と、高傾斜トレッドミルによるヴァーチャル登山体験という、2つの「その場にいるみたい」な体験と、3Dプリントによるミニチュア地形模型を中心に紹介しました。 VRで、崩れる地形の中を歩いてみる 一つ目は、実際に発生した地すべり地形をもとに再現した3次元のVR空間を、ゴーグルを装着してその場で自由に歩き回れる体験です。写真や動画だけでは伝わりにくい、斜面の傾き具合や崩落地形のスケール感を、VRで確かめながら実感してもらいました。 参加してくれた高校生の多くにとってVR自体が初体験だったようで、「自分の意思で好きな方向に歩き回れる」という点が特に好評でした。研究室ではこうした声も踏まえながら、モデルの改良を続けています。 あらゆる山の登山道を、その場で登る もう一つの目玉は、傾斜を大きくつけられる特殊なトレッドミル(ランニングマシン)を使った、山道を登るバーチャル体験です。画面に映る登山道の映像に合わせて足元の傾斜が変化するため、実際に山道を歩いているかのような感覚を味わうことができます。傾斜15%(約10度)、傾斜40%(約20度)といった高傾斜の登山道が、映像と連動して再現されます。地形研究の現場で使われている技術を、遊びをとおして体感することができます。 ミニチュア地形模型 VRやトレッドミルの体験と並行して、無人航空機(ドローン)やLidar(レーザ測量)による観測データをもとにした立体カラー地形模型もいくつか展示しました。今回並べたのは、千葉・外房総の雀島(すずめじま)、VR体験でも登場した厚真のランドスライド地形、そして横浜・田谷の洞窟と里山。海に削られ消えゆく小さな島の地形、山がごっそり崩れた地すべりの跡、人の手が入った里山と洞窟の地形と、成り立ちも見た目もまったく違う3種類を、文字通り手に取って見比べられるのが模型ならではの魅力です。 当日の様子 ラボツアーは午前・午後の2回に分けて実施し、午前は12名、午後は9名、あわせて21名の参加者を迎えました。会場では、大学院生たちが自分の研究内容を交えながら説明にあたりました。 オープンキャンパスということもあり、大学生活や札幌での暮らしについて聞かれる場面も多くありました。トレッドミル体験で札幌の山を歩く映像を見た参加者からは、「札幌での生活のイメージが浮かんできた!」という声も。 このトレッドミル体験では、実際に山を登っているような感覚が楽しいという感想が多くありました。歩くコースは雪山を含む数種類から選べるようにしていたのですが、雪の降らない地域から来た参加者が多かったこともあり、雪山コースが圧倒的な人気でした。 VR体験では、初めてVRゴーグルをつける参加者の緊張した面持ちが、体験後には笑顔に変わる場面も多く、地形や自然災害への関心を持ってもらうきっかけになったのではないかと思います。 3Dプリント模型を使った地形変化の説明では、継続的に観測を続けることの大切さに自分で気づいてくれる参加者もいて、スタッフ一同「すごいな」と感心する場面もありました。 「研究室」と聞くと白衣を着て試験管やピペットを扱うイメージを持っていた参加者がほとんどでしたが、「フィールド系のラボっておもしろい!」と言ってくれた人もいて、案内していた院生にとっても嬉しい発見だったようです。参加者との対話を通じて、スタッフ自身も学ぶことの多い、充実した一日になりました。 (写真:当日スタッフ撮影) 来年以降も、最新の観測・可視化技術を使ったラボツアーを企画していく予定です。ぜひ次回のオープンキャンパスにも遊びに来てください。 Read More

  • 参加者募集:『ヴァーチャル登山体験会』

    参加者募集:『ヴァーチャル登山体験会』

    山に行く前にも、行ったあとにも。室内で「登る」を体感する研究プロジェクト 登山は、行く前にも、行ったあとにも、楽しみがあります。ルートを下調べして「ここはきつそうだな」と心構えをしたり、登り終えた山の景色をもう一度思い出したり。 わたしたちの研究室では、その「行く前」と「行ったあと」の時間を、もう少し豊かにできないか、という問いから、ヴァーチャル登山という体験の提供を試みます。実際の登山コースで撮影した映像を、傾斜が変わる高傾斜トレッドミルと組み合わせて、室内で「登る」感覚をシミュレーションする、というものです。 このたび、その体験会を行うことになりました。登山経験のあるなしを問わず、どなたでも気軽に参加していただけます。 ヴァーチャル登山とは? 実際の登山コースを撮影した映像をディスプレイに映しながら、高傾斜トレッドミルの上を、参加者は歩いたり、走ったりします。映像の中の登山道がきつい登りに差しかかると、トレッドミルの傾斜も連動して変化します。手元のスピード調整で、自分の歩幅やペースに合わせて進むこともできます。 ふだんの平地を歩くウォーキングマシンとは少し違って、目の前には森の小径や尾根からの眺望が広がり、足元は本物の登山道のような勾配を登っている。そんな感覚を、室内で味わえる仕組みです。 なぜこんなことを? 登る「前」に:予習と安全のために これから登る山のコースを、事前に体で知っておけたら――。登山事故は、自分の体力とコースの厳しさのミスマッチから起きます。地図やガイドブックの情報はもちろん大切ですが、傾斜のきつさや道の長さは、実際に歩いてみないと体感としては掴みにくいものです。 ヴァーチャル登山は、そのギャップを少しでも埋めるための予習ツールとして使えるのではないか、と考えています。本番の前にコースの雰囲気と必要な体力を体で知っておけば、登山への不安は減り、装備やペース配分の判断にも役立つはずです。 登った「あと」に:思い出とトレーニングのために 登り終えた山の景色は、写真には残っても、歩いた感覚そのものはだんだん薄れていきます。あの稜線をもう一度歩く気持ちで、リプレイできたら・・・。 また、冬や悪天候で山に行けない時期にも、登った山の傾斜を再現して歩けば、シーズンオフのトレーニングとして脚力をキープできます。次に登る山に向けたステップアップの練習にも応用できます。 当日の体験イメージ おおまかな流れは次の通りです。 カスタマイズできるところ こんな方に、ぜひ。 登山経験は問いません。次のような方に、特におすすめです。 開催概要… Read More

  • 新着論文:踏圧による登山道路面の変形実験

    新着論文:踏圧による登山道路面の変形実験

    トレイルサーフェスの変形実験に関する論文がEnvironmental Challenges誌(Elsevier, CiteScore=8.0)に掲載されました。 Hayakawa, Y.S., Gomez, C., Watanabe, T., Wang, T., Kobayashi, Y., Inomata, M., Sakai, T., Imagawa, S. (2025.04)… Read More

  • 開催報告:「北海道の山岳研究」2025

    開催報告:「北海道の山岳研究」2025

    研究発表会・一般講演会「北海道の山岳研究」が、2025年3月1日、地球環境科学研究院/オンラインで開催されました。 午前の研究発表会では、環境地理のM1渡辺隼生さん、M2猪又雅史さんの発表がありました。 午後には、渡辺悌二先生が講演されました。 渡辺悌二「登山道研究の過去・現在・未来」 さいごに、今年度で退職を迎える渡辺先生に感謝の意を込め、花束贈呈が執り行われました。 Read More

  • 2nd International Sustainable Mountain Development and Tourism Conference (Pokhara, Nepal) 発表リスト

    2nd International Sustainable Mountain Development and Tourism Conference がネパール・ポカラで 2023.10.06-08に開催されました。 会場の様子(10/7) オンサイトおよびオンラインで、多くの参加者が山やツーリズムに関する研究を発表し、活発な議論が交わされました。 以下が当グループからの発表です。 # Keynote speech Teiji Watanabe Regenerative tourism: address… Read More

  • 開催報告:大雪山国立公園 登山道・野営指定地の荒廃写真撮影交流会

    2022年1月24日(月)・25日(火)、本研究室の渡辺と博士課程の学生2名(小林,王)が環境省大雪山国立公園事務所,東川管理官事務所,上士幌管理官事務所および上川町と連携して地元のステークホルダー向けに,登山道・野営指定地の荒廃写真撮影交流会を開催しました。 1月24日,上川町役場大会議室 撮影用のカメラ、UAV(ドローン)とポールなどの道具を目の前に並べて,参加した地元のみなさんにポールフォトグラフィおよびUAV(ドローン)による写真の撮影方法とぞれぞれの特徴を紹介しました。 1月25日,東川町せんとぴゅあ多目的室 また,撮影した写真を登山道・野営指定地の管理に活用する方法およびその成果について紹介しました。 1月25日,東川町せんとぴゅあ多目的室 会場では,参加者がポールフォトグラフィの手法で撮影した写真から作成した3Dモデルを表示して参加者に見てもらい,さらにゴーグル(Oculus quest 2)を装着してVR登山を体験していただきました。 Read More