博士課程Nadine Osei-Essahさんの筆頭論文が、地理学論集(北海道地理学会)に掲載されました。衛星データを用いて、ガーナにおける大気メタンの空間分布やその変化を検証した研究です。
Osei-Essah, N., Hayakawa, Y.S., Ngwira, S. (2026.05) A satellite-based assessment of atmospheric methane over Ghana using Sentinel-5P TROPOMI. Geographical Studies, 101 (1), 1–12. https://doi.org/10.7886/hgs.101.1

本研究では、欧州宇宙機関(ESA)の衛星Sentinel-5Pを用いて、2019年から2022年までのガーナにおける大気中メタン(CH4)濃度の動向を初めて体系的に解析しました。その結果、ガーナ全土でメタン濃度が年平均約13.63 ppbの割合で一貫して上昇しており、この傾向は世界的な増加動向とも一致していることが明らかになりました。
濃度の分布には明確な地域差と季節性があり、都市化が進む南部や湿地帯で高い一方、北部でも農業や畜産活動の拡大に伴い継続的な上昇が確認されました。また、濃度変動が地域の降水パターンと密接に連動していることも示されており、本成果は観測データが不足していた西アフリカ地域において、効果的な排出削減戦略を策定するための重要な科学的根拠となります。


